【4】摂食障害(拒食症・過食症)が治るとはどういうことか?
最終レベル:摂食障害の心性をなくし主体的な生き方を引き出す
では、摂食障害治療において最終的に目指すゴールは何か。
それは、「摂食障(拒食症・過食症)の心性をなくし、
『本当の自分』(*注1)に基づく主体的な生き方を引き出す」
ことにあるのではないかと思います。
「このレベルの実現において、再発は殆どない」
と言ってよいかと思います。
何故なら、その摂食障害に陥った心の傾向性の修正にまで
意識した治療を行い、ある程度の見通しを持つことが出来れば、
本人の自覚もあって、なかなか同じ状態には陥らないと考えられます。
但しここまでのレベルを具体的に捉えた治療論はこれまで殆どなく、
実際に意識的に実践している治療者も殆どいないのではないかと推測します。
それはいろいろな理由があるにせよ、
おそらくはこうした心の問題は人それぞれで
具体的に捉えるのは難しいことであるし、
そこまで関わるには非常なる労力を要するからかもしれません。
ただ私は、摂食障害の方の人生や幸福までを見つめると、
やはり根治的な治療を試みたいと思うのです。
そんなことは可能なのかと思われる治療者もおられるでしょう。
しかし、一人ひとりの心の傾向性の問題を見つめ、
その抽象的な心の問題に修正をかけるのに必要な具体的な行動を提示し、
課題として取り組んでもらうことで、
心の問題の修正は少しずつ行われてきます。
具体的な方法論は別の項に譲りますが、
周囲を気にした受動的な生き方やそのときの気分のままに流された生き方から、
「本当の自分」の中から湧き上がってくる心の疼きに基づいた
主体的な生き方が見えてきたとき、
摂食障害に陥るような心の傾向性はなくなってきたと言えるでしょう。
このレベルにいたって初めて、摂食障害が本当に治ったと
言えるのではないかと思います。
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*注1 by ちーひめ
ここでいう「本当の自分」とは、
主体的に行動し、自然治癒力を発揮し、本当に幸福になれるような
そんな心の傾向性を顕現させた自分のことです。
人はみな、心の奥に輝くようなダイヤモンドの心を持っている。
表面的には、たとえ、どんなに駄目な自分に見えても、
叫び出したいくらい情けなく恥ずかしい自分に思えても、
自分本来の姿は、ダイヤモンドのように美しく健康な心です。
ちーひめの友人の精神科医は、それを心から信じています。
だから、患者さんに、本来の姿に戻ってもらう、というのが
彼の治療のゴールとも言えるでしょう。
このへんもまた、本人に、
いつかお話していただくことになると思います。
摂食障害(拒食症・過食症)が治るとはどういうことか?【1】から読んでみる。
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ドイツで摂食障害と鬱の治療を受けています。
理解されずらい病気ですが、下記の一文を読んで、理解されている部分もあるんだと励まされました。
>周囲を気にした受動的な生き方やそのときの気分のままに流された生き方から、
「本当の自分」の中から湧き上がってくる心の疼きに基づいた
主体的な生き方が見えてきたとき、
摂食障害に陥るような心の傾向性はなくなってきたと言えるでしょう。