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摂食障害(拒食症・過食症)治療における体重測定方法【3】測定頻度:毎日計る弊害



では、実際に体重測定を行うにあたって、
気をつけなければいけないポイントとして、
どのようなものが挙げられるのでしょうか。

まずは体重測定をどれくらいのペースで行うかということです。

患者さんにとって、
その心が「病気の自分」に支配されているときには
しばしば、体重の数値はそのときの自分の人生の全てであります。
一日のうちに何十回と体重を計らなくては
落ち着かないこともあります。

治療場面では、体重を増やさないといけないという気持ちと
体重が増えないでいてほしいという気持ちとの葛藤で、
体重測定の直前には非常な緊張感を持ち、
その前日の夜には眠れなくなることもあります。

ですから、こうした拘りや葛藤の時間を少なくするためにも、
体重測定を毎日行うべきではありません。毎日行うなら、
体重の数値への拘りや体重が増えたときの気持ちの葛藤を
打ち消すことのみに診察が終始するばかりか、
診察のない日にはむしろ「病気の自分」の心を
増大させてしまうことになるでしょう。

また、毎日計っていれば、
本当に肉体が回復している意味での体重増加だけでなく、
便秘であったり、身体のむくみであったり、
こうした見せかけの体重増加もその数値にすぐに反映してきます。

その見せかけの体重増加に対しても不安を増大させ、
「病気の自分」の心を増大させ、
その体重増加が見せかけだと言っても否定しようとするのが
摂食障害の心性です。

ですから、こうした混乱を防ぐ意味でも
毎日の体重測定は避けるのがよいだろうと思われます。


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