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摂食障害(過食症・拒食症)の娘を持つ母親へのアドバイス(どんな話をすればいいのか)



質問 by NN さん

はじめまして。初めて拝見させていただきました。
現在、5年以上過食と嘔吐を繰り返していた25歳になる娘が、
ここ3、4日ほど全く食事を取らないことが気になっています。
過食の頻度は毎日だったのが、
現在週2、3回になっていたと思うのですが、
そのことをいちいち叱ることはしていません。

ただ、この3、4日、ほとんど食事を口にせず、
1口、2口でやめてしまいます。
食べるように言うのですが、食べません。
現在、カウンセリングには週1回通い続けているようですが、
以前通っていた精神科はやめてしまったようです。

親として、どの程度、
口を出せばよいのか分からず、困っています。
どのように接することがよいのか、
泉先生にご指南いただければ幸いです。

突然お邪魔してこのような書き込みをしまして、申し訳ありません。


泉先生のお答え:


過食だった時期も、今のような拒食の時期も、
基本的なことは何も変わっていません。

一時的に、過食は落ち着いているものの、
おそらく、その心の状態はずっと同じで、
やせ願望や肥満恐怖があるために、拒食をされているのでしょう。

今までいちいち叱ることはしていませんということですが、
それは賢明なことだと思います。
叱ることで良くなるくらいなら、病気ではありません。
普通の論理が通用しないから、病気なのです。

さて、この娘さんにどのように話をすればいいかということですが、
大事なのは、目先の症状に対するお話ではなく、
どのような人生を生きるかという視点からのお話です。

残念ながら、摂食障害という病気は、
放っておいて治る可能性は、殆どないといっていいと思います。
ならば、このままでいけば、ずっと、食べることへの執着、
体重や体型へのこだわりに囚われた人生を送ることになってしまいます。
娘さん、あなたは、そうした不幸な人生を
これからずっと送っていくのですか。

あるいは、やせが進んで死ぬこともあり、
吐きすぎたことが原因で不整脈を起こし、死ぬこともあります。
娘さん、あなたは、このまま死にたいのですか。

それとも本当は、この摂食障害から脱して、
生き生きとした幸せな人生を生きたいのですか。


摂食障害に正面から取り組み、本当に治すことが出来たなら、
そのときには単に症状がなくなるにとどまらず、
新たな自分となって幸せな人生を送ることができるようになります。
どうしますか


ひとつの例ですが、こうしたことを問いかけてみることが必要です。
病気の状態によって、こうした問いかけに対する反応は様々ですが、
その人の人生という視点から見て、本当にその人の心を見つめ、
幸せになってほしいんだという気持ちからの問いかけこそが、
本人に伝わるものなのです。

病気さえ治ればいいという視点から話しかけると、
「お母さんは病気しか見ていない。私の心をわかってくれていない」
と反発するだけで、なかなか本人の心を開くことは出来ないでしょう。

但し、このような声かけによってご本人が治そうという気持ちを強くし、
希望を持たれたとしても、大事なのは、その後のフォローです。
病気を治すためには、摂食障害をよく知っている精神科にかかることが
どうしても必要だろうと思います。

摂食障害をあまり知らない精神科にかかると、
なかなか治らないのが現実でしょうし、かえって、
失望感が増すことになるかもしれません。

お母さん自身が何とか頑張って関わろうと思うのでしたら、
下記の本が参考になるかもしれません。

いずれ私も本を出版しようと思っていますが、
まだ先になりそうですので、現時点では、
この本が最も良いのではないかと思います。

あなたの大切な人が拒食症になったら (単行本)
ペギー クロード=ピエール (著),
Peggy Claude‐Pierre (原著), 田村 明子 (翻訳)




とても本質的なご質問なので、このような短いご返事では
十分なお答えになっていないかもしれませんが、
ご参考になれば幸いです。

----
ちーひめ、補足:

泉先生の新しいブログ、

摂食障害を理解するために:拒食症・過食症が治る方法

のなかに、親や家族へのアドバイスがあります。
興味のある方は、以下のリンクから、その記事に飛べますので
ぜひ、読んでみて下さいね。

★摂食障害(拒食症・過食症)の子供に関わる親・家族の心構え

posted by ちーひめ at 22:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 質疑応答
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